口の中や歯の表面にはムシ歯をつくるムシ歯菌(ミュータンス菌)がいます。ムシ歯菌は砂糖を使って酸をつくります。このムシ歯菌のだす酸で歯がとかされて「ムシ歯」ができます。
<ムシ歯(う蝕)の条件> @ 歯 (歯の質、形・歯列) A 細菌 (ムシ歯菌) B 食品 (砂糖) C 時間 (ムシ歯菌が活動して歯をとかす時間) 以上の4つの条件が重なるとムシ歯になります。
Newbrun(1978)
バイオフィルムとは、微生物などが集落状に凝集し、固形の物質などに付着した状態をいいます。 例えていうならば、浴槽の内側に一層付着する水垢のような存在です。 すなわち、硬組織と水とが接する環境では必ず存在します。 口腔内では、唾液の存在下で、歯面に対して微生物などが集落状に付着・凝集して形成される細菌性の歯垢が、歯周病という感染症を引き起こすバイオフィルムの典型例です。 バイオフィルム形成前の細菌の凝集塊(マイクロコロニー)は、当人によるブラッシング・フロッシングで除去可能ですが、マイクロコロニーが変化したバイオフィルムは患者さんだけの努力では除去が困難です。 なぜなら、バイオフィルムは石灰化前の軟らかい歯石と考えて、歯石に対応するのと同様に、物理的に除去しなければならないからです。 そして、生物活性を失った歯石よりも、生物活性を保ったバイオフィルムのほうが危険で放置できないものであり、歯科衛生士が行なうプロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング(PMTC)や、プロフェッショナル・トゥース・クリーニング(PTC)による除去が推奨されます。